
皆さんは普段、ご家族やお友達、会社の方など周りの大切な方々に贈り物をされる機会も多いと思います。ひと言に贈り物と言っても、お土産を始めとして、慶事や弔事、お中元、お歳暮などいろいろですが、ちょっとした贈り物は人間関係の潤滑油。いままでより、ちょっと「濃ーい」人間関係づくりを手伝ってくれるものかもしれません。
今回は、そんな贈り物に関しての基本的なマナーをいくつかご紹介します。
相手に喜んでもらえるような品物を選ぶのはむずかしいもの。親しい間柄なら尋ねることもできますが、なかなかそうはいきません。そんな贈り物を手渡す時に、気になるのが、決まり文句の「つまらないものですが…」という言い方。
旧5000円札の肖像にもなった新渡戸稲造は、その著書『武士道』で、「つまらないものですが」という表現について、「贈る相手がすばらしい人だからこそ、品物がつまらなく見えてしまう。」そんな気持ちから出てくる言葉であると述べています。相手がすばらしい人であることを際だたせるために、品物を下に置くということですね。
ですから、「つまらないものですが」は、謙譲の気持ちを表すもの。役に立たないもので、ごめんなさいということではないんですね。
中国の陰陽の考え方に由来することですが、一般的に奇数はおめでたい数字、反対に偶数は贈り物の数字としてはよくないとされています。
例えば、水引の本数でも、慶事は奇数で結ぶのに対し、弔事は偶数のことが多くなります。確かに、三三九度や七五三など、おめでたい行事は奇数と縁があるようです。ですから、ご祝儀などで、おサイフに余裕がない時は、2万円を1万円札1枚と5千円札2枚で3枚にします。これがマナー。
また、結婚式などでは、特に割れる数字である2を嫌う場合も多いようです。
しめ縄が変化したものといわれる水引。贈り物の際に包みにかけたり、ご祝儀や香典を包む際にも使われます。現在のように目的によって水引の色や結び方を変える習慣は、江戸時代に生まれたもの。
陰陽の考え方によれば、向かって左が陽で白や銀などの淡い色、右が陰で赤や黒、金などの濃い色を使います。お祝いの時は、紅白、金銀などの水引を3本、5本などの奇数で、お悔やみの時は、黒白、銀一色などの水引を2本、または4本で使うのが一般的。
結び方も、慶事と弔事で使い分けます。何度もあってほしい祝い事なら、ほどいて結び直すことができる「蝶結び」や「両輪結び」に、悲しいことが二度とないように「結び切り」や「あわび結び」は弔事の際に使われます。例外は、結婚式のご祝儀。慶事であっても、「結び切り」や「あわび結び」にします。一生に一度という願いをこめたマナーですね。



